こんにちは。

かえでファミリー歯科院長須貝誠です。

今回のお題は、「小児に定期健診が必要な理由(歯周病編)」です。

「むし歯予防のためならわかるけど、歯周病って大人の病気でしょ?子供に関係あるの
?」と思われるかも知れません。

実は、成人期の歯周病の悪化には、『小児期に何をやって何をやらなかったか』が大き
く関わっていることがわかってきました。

さっそくその理由をご紹介します。
キーワードは『レッドコンプレックス』です。
まずはこの図をご覧下さい。

これは『ソクランスキーのピラミッド』と呼ばれています。
この図が言いたいことを簡単に表現すると、

・このピラミッドは、幼い頃から長い時間をかけてさまざまな菌種が感染すること
によって積み上げられ、成熟していく。

・最初に現れるのは、底面の4つのコンプレックス。善玉菌と弱毒菌のみ。

・成熟してくると、中層に低毒性のオレンジコンプレックスが現れる。

・さらに成熟が進んで18才以降になると、頂点に高毒性のレッドコンプレックス
が出現する。

必ずこの順番に積み上がる。いきなり低層にレッドコンプレックスが出てくる
ことはない。

となります。

この概念をもとに、歯周病予防の戦略を立てることができます。

すなわち、「レッドコンプレックスを出現させなければ、ひどい歯周病にはならない」
という戦略です。

ではどうすればレッドコンプレックスが現れなくなるのでしょうか?

答は簡単です。

ピラミッドが積み上がらないように、子供の頃からきちんと歯みがきをして
、定期的なクリーニングを受け続けていけばいいのです。

生涯健康なお口でいるためには、子供の頃から定期的なメンテナンスが必要不可欠であ
ることがお分かり頂けたと思います。

もちろん大人の方でも、レッドコンプレックスの量を減らすことはできますので、諦め
る必要はありません。

ぜひこれからも定期健診をお忘れなく!

かえでファミリー歯科