被せ物を入れた後の違和感、そのうち慣れると思っていませんか?
むし歯の治療などで新しい被せ物を入れた後、
「なんとなく噛みにくい…」
「被せ物をした歯だけ、少し高い気がする…」
「食事のときに違和感があるけれど、そのうち慣れるかな?」
そんな経験はありませんか?
治療が終わったばかりだから、もう一度歯科医院に相談するのは気が引ける。痛みが強いわけではないから、しばらく様子を見よう。
そう考える方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、被せ物を入れた直後の違和感には、時間とともに落ち着くものもあります。
しかし、噛み合わせが合っていない場合や、歯の内部に問題がある場合は、自然に改善しないこともあります。
今回は、被せ物を入れた後に起こる違和感の原因や、歯科医院に相談した方がよい症状についてお話しします。
1.被せ物を入れた後の違和感には、いくつかの種類があります
新しい被せ物を入れた後に感じる違和感は、すべて同じ原因で起こるわけではありません。
① 舌や頬に触れる感覚がいつもと違う
新しい被せ物は、以前の歯と形や表面の感触が少し異なることがあります。
お口の中はとても敏感なため、わずかな形の変化でも、舌や頬が違和感として認識することがあります。
このような感覚は、時間が経つにつれて気にならなくなる場合があります。
ただし、舌に引っかかる部分がある、頬を繰り返し噛んでしまうといった場合には、形の確認が必要です。
② 噛んだときに被せ物だけが先に当たる
上下の歯を噛み合わせたときに、被せ物をした歯だけが先に当たるように感じることがあります。
これは、噛み合わせの接触がほかの歯と調和していない可能性があります。
その状態で噛む力が繰り返しかかると、特定の歯に負担が集中し、違和感や噛んだときの痛みにつながることがあります。
③ 噛むと痛い・冷たいものがしみる
被せ物を入れた後は、治療による刺激で一時的に歯がしみたり、歯ぐきに軽い痛みが出たりすることがあります。
一方、噛んだときの痛みには、噛み合わせだけでなく、歯の神経の炎症や歯のヒビなど、別の原因が関係している場合もあります。
特に、痛みが強くなる、何もしなくても痛む、冷たいものや温かいものがしみた後も痛みが続く場合は、早めの確認が必要です。
2.噛み合わせは、思っている以上に繊細です
私たちは普段、食事や会話のときに、無意識のうちに上下の歯を接触させています。
天然の歯の根の周囲には「歯根膜(しこんまく)」という組織があります。
歯根膜には、歯に加わる力や接触を感じ取る働きがあり、噛む力を調節するための重要な役割を担っています。
そのため、被せ物がわずかに強く当たるだけでも、噛みにくさや違和感として感じることがあります。
また、噛み合わせは上下の歯をカチッと閉じるときだけではありません。
食事中には、下あごを左右や前後に動かしながら噛んでいます。
正面で噛んだときには問題がなくても、横に動かしたときに被せ物が強く接触していることもあります。
そのため、歯科医院では必要に応じて、さまざまなあごの動きの中で噛み合わせを確認します。
3.「そのうち慣れる」と我慢し続けると?
新しい被せ物の感触に慣れることと、噛み合わせの問題が解消することは、必ずしも同じではありません。
特定の歯に強い力が繰り返しかかると、歯を支えている歯根膜などの組織に負担がかかり、噛んだときの痛みや圧迫感につながることがあります。
また、違和感のある歯を避けて、無意識に反対側ばかりで噛むようになる場合もあります。
ただし、被せ物を入れた後の違和感が、すべて噛み合わせの高さによって起こるわけではありません。
原因を確認せずに被せ物を削ることが、必ずしも適切な対応とは限らないのです。
大切なのは、違和感の原因を確認し、それに合った対応をすることです。
4.被せ物の違和感は、調整だけで改善することもあります
歯科医院では、違和感の内容を伺いながら、被せ物や周囲の歯の状態を確認します。
例えば、次のような点を調べます。
- 上下の歯がどのように接触しているか
- あごを左右に動かしたときの噛み合わせ
- 被せ物の形や適合状態
- 歯ぐきや歯を支える組織の状態
- 必要に応じて、歯の神経や根の状態
噛み合わせの高さが原因であれば、接触している部分をわずかに調整することで、違和感が改善する場合があります。
一方、歯の神経の炎症や歯根の問題などが関係している場合には、別の対応が必要になることもあります。
そのため、違和感があるからといって、必ず被せ物を削ればよいというわけではありません。
5.こんな症状があるときは、歯科医院に相談しましょう
被せ物を入れた後、次のような症状がある場合は、一度ご相談ください。
- 被せ物をした歯だけが先に当たる感じがする
- 噛むたびに痛みがある
- 食事がしにくい状態が続いている
- 違和感がなかなか改善しない
- 痛みやしみる症状が強くなってきた
- 舌や頬に被せ物が引っかかる
また、何もしなくても強く痛む、歯ぐきが腫れている、夜間に痛みで目が覚めるなどの症状がある場合は、早めの受診が必要です。
違和感がある間は、無理に硬いものを噛んだり、痛みを我慢して同じ歯で噛み続けたりしないようにしましょう。
6.「うまく説明できない違和感」でも大丈夫です
歯科医院で、
「痛いわけではないけれど、何となく変なんです」
「どこが当たっているのか、うまく説明できなくて…」
「こんな小さなことで相談してもいいのでしょうか?」
とお話しされる患者さんもいらっしゃいます。
でも、違和感を正確に言葉にする必要はありません。
患者さんご自身が感じていることは、原因を探るための大切な情報です。
「食事のときだけ気になる」
「カチカチ噛むと、そこだけ先に当たる」
「治療前と噛んだ感じが違う」
こうした日常の中での感覚を、ぜひ教えてください。
7.被せ物は、入れたら終わりではありません
被せ物の治療では、形や色、適合状態だけでなく、毎日の食事で快適に噛めることも大切です。
さらに、被せ物を長く使っていくためには、治療後の定期的な管理も欠かせません。
被せ物そのものはむし歯になりませんが、周囲に残っているご自身の歯には、むし歯ができることがあります。また、歯ぐきの健康や噛み合わせの状態も、年月とともに変化する場合があります。
毎日のセルフケアと歯科医院での定期的な確認を続けることが、被せ物だけでなく、大切な歯を守ることにもつながります。
まとめ|小さな違和感も、遠慮なくご相談ください
新しい被せ物を入れた後の違和感には、時間とともに落ち着くものもあれば、確認や調整が必要なものもあります。
「そのうち慣れるだろう」と、無理に我慢する必要はありません。
治療が終わった後も、毎日気持ちよく食事ができること。
それも、私たちが大切にしている歯科治療の一つです。
北広島市のかえでファミリー歯科では、治療後の小さな違和感についても、安心してご相談いただけるよう心がけています。
気になることがありましたら、どうぞ遠慮なくお声がけください。
かえでファミリー歯科
TEL:011-370-1000

