こんにちは。

歯科衛生士&ホワイトニングコーディネーターの吉田です。

前回の続きホワイトニング(歯の漂白)の種類と方法についてです。

 

《ホワイトニング(歯の漂白)の種類》

 

1.有髄歯(神経のある歯)場合

歯の表面からおこなうオフィスホワイトニングとホームホワイトニング

2. 無髄歯(神経が無い歯)の場合

歯の中からおこなうウォーキングブリーチ(インターナルホワイトニング・インターナルブリーチ)

の2つに分けられます。

 

《ホワイトニング(歯の漂白)の方法》

 

1. オフィスホワイトニング

歯科医院(=オフィス)でおこなうホワイトニングのことです。

一般的に濃度が3.5〜35%の過酸化水素水を主成分とする薬剤を使用し、光照射を併用して短時間でホワイトニング効果が得られる方法です。

2. ホームホワイトニング

歯科医院で使い方と注意事項などの説明を受けてから、自宅(=ホーム)で毎日自分自身でおこなうホワイトニングのことです。

一般的に10%過酸化尿素を主成分とする薬剤を使用し、専用のカスタムトレーを装着して歯を白くします。

3. ウォーキングブリーチ(インターナルホワイトニング・インターナルブリーチ)

神経を失い変色した歯は、表面からおこなうホワイトニングでは白くすることが出来ません。そこで、歯の中に薬剤を入れて内部から白くします。

ウォーキングブリーチは、歯の中に薬剤を1週間程おいておくため、「歩きながら漂白する」という意味で、このように呼ばれています。

(ちなみにインターナル(=内部の)ホワイトニング/ブリーチ(=漂白)という意味です。)

 

《ホワイトニングのメカニズム》

 

◉ホワイトニング材の成分

オフィスホワイトニングに使用される各種濃度の過酸化水素、ホームホワイトニングに使用される10%過酸化尿素、ウォーキングブリーチに使用する過ホウ酸ナトリウムの3種類が主にホワイトニングの際に使用される薬剤です。

◉漂白作用

・過酸化水素は、一般的に2.5〜3.5%の濃度のものがオキシドールなどの消毒剤として使用されています。

過酸化水素は体内に存在するカタラーゼ(Catalase)の働きによって、酸素と水に分解されます。このときに発生した酸素がエナメル質の有機物と結びつき、色素を無色透明に分解し歯を白くします。

・10%過酸化尿素は、唾液などによって約3.6%過酸化水素と6.4%の尿素に分解され、過酸化水素が歯を白くします。

 

 

《ホワイトニングサロン(セルフホワイトニング)と歯科医院の違い》

 

歯の漂白(ブリーチ)には、過酸化水素や過酸化尿素が必要です。過酸化水素や過酸化尿素は「医薬品」であるため、歯科医師や歯科衛生士という資格を持っていないと扱うことができず、歯科医院でしか使用することができません。

ホワイトニングサロンで使用したり市販品に含ませることは法律で禁止されています

医療機関ではないホワイトニングサロンや市販品で使用できるホワイトニング剤は、重曹やポリリン酸、炭酸カルシウムなどです。これらは資格がなくても扱うことができます。

これらの薬剤は、歯の表面の汚れを落とすことは出来ますが、歯そのものの色を変える効果はありません。

歯の表面の汚れを落としツルツルにしてくれる効果はあるため、着色がつきやすい方や、コーヒーやお茶、タバコなどを頻回に摂る方には、効果を感じやすいかもしれません。

しかし着色がついていない、または歯医者でクリーニングを受けても歯が黒ずんでいたり黄ばんでいると感じる場合は、セルフホワイトニングで歯を白くすることは出来ないため、何度セルフホワイトニングを行なっても効果は感じられないと思います。

自分がどこまでの白さを望んでいるのかによって、ホワイトニングの種類は変わってきますので、しっかり考えて選んでくださいね。

 

《ホワイトニングの注意点・禁忌症》

 

◉有髄歯(神経がある歯)のホワイトニング時やホワイトニング後に知覚過敏が生じる事があります。

これは、エナメル質に生じた亀裂やエナメル葉などを通して浸透した過酸化物が、象牙細管に浸透し、歯髄を刺激するためです。知覚過敏が生じた場合は、ホワイトニングを一旦中止し症状の改善をまってから再度おこなうなどが必要です。

また、もともと重度の知覚過敏症の方は、ホワイトニングは出来ません。

 

◉後戻り

ホワイトニング直後が一番白く見え、2週間後くらいから色が安定すると言われています。

生活習慣や嗜好品、セルフケアの状況などにより、明度が徐々に低下していきます。

後戻りの防止策として適切なセルフケアをおこない、付着するプラークの量をできるだけ少なくすることが大切です。

また、定期的に歯医者でクリーニングを受け、必要に応じてリタッチホワイトニングを行うと、白さが継続されます。

 

◉禁忌症

・過酸化水素の分解酵素であるカタラーゼを持たない「無カタラーゼ症」の方は禁忌です。

怪我をして消毒薬を塗布しても、泡立たなかったという経験がある方は、もしかすると無カタラーゼ症かもしれません。ホワイトニング前に、病院で検査をおすすめします。

・オフィスホワイトニングでは、比較的高濃度の過酸化水素を含む漂白剤と光照射機を使用するため、呼吸器疾患や光線過敏症がある方は注意が必要です。

・妊娠期・授乳期の女性の方や小児には、原則おこないません。

 

 

笑った時にきらりと見える白い歯に、誰もが憧れますよね。

ホワイトニングをすることにより、自分に自身がもてたり、前向きな気持ちになれたり、メリットは多いと思います。

それだけにホワイトニングを始めると、もっと白く、もっと…と白さを追い求めすぎてしまうことがあります。

自分は「白くて美しい」と思っていても、他人からは「白すぎて不自然」と見えているかもしれません。

白い歯の基準は人それぞれです。

ホワイトニングをする時は、自分の理想だけではなく、他人の感想や意見も取り入れてみることをおすすめします。

 

今回は、2回にわけてホワイトニングについて書いてみました。

歯の漂白には、様々な種類と方法があります。

それぞれのメリット・デメリットを十分に理解し、自分にあったホワイトニングを選んで下さいね!

 

かえでファミリー歯科のホワイトニングについては、ホームページをご覧ください。

https://kaede-fdc.com/whitening/

 

かえでファミリー歯科